どどらんど -七つの鍵- 第16話「ミオの家族と晩餐会」 朝から、えうんは落ち着かなかった。竪穴住居の中を何度も行ったり来たりして、身だしなみを整えては確認している。茶色い毛並みを念入りに撫でつけ、ミオにもらった金色のお守りを大切に身につけた。何度も鏡を見ては、ため息をつく。「大丈夫かな……ちゃん... 2025.12.07 どどらんど -七つの鍵-
どどらんど -七つの鍵- 第15話「星から来た者たちの記憶」 夜更け、森の奥深くで、A氏とB氏は静かに座っていた。二人の細長い体が月光を受けて、かすかに光っている。額の「A」と「B」の文字も、いつもより鮮明に見えた。『B……覚エテイル?』A氏が問いかける。『故郷ノコト?』『ソウ……』二人は、同時に空を... 2025.11.30 どどらんど -七つの鍵-
どどらんど -七つの鍵- 第14話「くぴぃ、空への憧れ」 早朝、まだ誰も起きていない時間。くぴぃは一人で丘の上に立っていた。白い丸い体に朝露がついて、きらきらと光っている。「今日こそ……」小さな翼を精一杯広げる。赤いリボンを風になびかせながら、助走をつけて跳んだ。パタパタパタ……一瞬、体が浮いたよ... 2025.11.23 どどらんど -七つの鍵-
どどらんど -七つの鍵- 第13話「おひーんの昔話」 雨が降り続く日だった。いつもなら皆で集まって何かをするのだが、今日は違った。洞窟の影の一件以来、皆どこか不安を抱えていて、それぞれの家で過ごしていた。えうんとミオは、雨の中、水辺へ向かった。おひーんなら雨の日でも外にいるはずだ。案の定、おひ... 2025.11.16 どどらんど -七つの鍵-