どどごーいんぐ

どどらんど -七つの鍵-

第11話「白い記憶 ~ユキの過去~」

静かな夜、森の奥深くにある洞窟で、ユキは一人座っていた。白い毛並みが月光を受けて、幻想的に輝いている。年齢不詳の瞳には、深い知識と悲しみが宿っていた。手の中には、えうんに渡したものと似た金属片がある。ただし、こちらは少し大きく、模様も複雑だ...
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第10話「染め物教室と秘密の準備」

秋の気配が感じられる朝、ミオの家の前に皆が集まっていた。「今日は特別な染め物を教えるね」ミオが嬉しそうに言う。最近、えうんとの距離が縮まってから、ミオはより積極的になった気がする。「特別な染め物?」くぴぃが首を傾げる。白い丸い体を揺らしなが...
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第9話「A氏B氏の学習」

朝靄が立ち込める森の中、えうんは一人で歩いていた。最近、何か作りたい衝動に駆られている。ただの笛や籠じゃなくて、もっと意味のあるもの。でも、それが何なのか分からない。ユキからもらった金属片をポケットから取り出す。相変わらず温かく、不思議な模...
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第8話「おひーんの秘密」

満月の夜だった。だまよおは、夜の見回りをしていた。昼間とは違い、夜のどどらんどは静かで神秘的だ。月明かりが岩場を青白く照らし、影が長く伸びている。「夜も悪い奴がいないか確認しないとな」グレーの粘菌が月光を反射して、かすかにきらめく。水辺に近...
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第7話「くぴぃの初配達」

朝日が昇る前、くぴぃは緊張で眠れずに起きていた。今日は記念すべき初配達の日。クーコ種として、いつかは物流の仕事をしなければならない。飛べないくぴぃにとって、それは大きな挑戦だった。「よし、やるぞ!」白い丸い体を震わせて、気合を入れる。赤いリ...
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第6話「雨の日の発見」

朝から雨が降っていた。どどらんどに雨が降るのは珍しいことではないが、これほど静かで優しい雨は久しぶりだった。えうんは竪穴住居の入り口に座って、雨粒が地面を叩く音を聞いていた。手の中には、ユキからもらった金属片がある。表面に刻まれた模様は複雑...
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第5,5話「だまよお正義の一日」

それから数日が経った朝、えうんとミオは二人で森の端にいた。A氏とB氏が成長させた植物を観察するためだった。他の皆には内緒で、こっそりと。「見て、この葉っぱ」ミオが指差した葉は、普通の倍以上の大きさに成長していた。「色も濃いね」「これなら、も...
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第5話「白い訪問者」

それから数日が経った朝、えうんとミオは二人で森の端にいた。A氏とB氏が成長させた植物を観察するためだった。他の皆には内緒で、こっそりと。「見て、この葉っぱ」ミオが指差した葉は、普通の倍以上の大きさに成長していた。「色も濃いね」「これなら、も...