小説

どどらんど -七つの鍵-

第3話「水辺の友達」

朝早く、えうんは川辺にいた。昨日ミオが「何か作る」と言っていたのが気になって、材料になりそうなものを探していたのだ。川辺の葦を見つけて、これなら何か編めるかもしれないと考えていると、水面がゆらりと動いた。「ふわぁ〜……」大きなあくびと共に、...
どどらんど -七つの鍵-

第2話「飛べない翼と新しい友達」

朝の光が竪穴住居に差し込む。えうんは昨日とは違う木の実を手にしていた。ミオに教えてもらった染料になる実だ。試しに布を染めてみようと思ったが、どうやって煮出せばいいのか分からない。「ミオさんに聞いてみようかな……」外に出ると、いつものようにだ...
どどらんど -七つの鍵-

第1話「茶色い毛と灰色の粘菌」

朝露がきらきらと光る岩場。その隙間にある小さな竪穴住居で、えうんは目を覚ました。茶色い毛並みを撫でつけながら、今日も一日が始まる。「今日こそ、ちゃんと完成させないと……」手のひらに乗るくらいの木の実を取り出す。硬い殻に小さな穴を開けて、中身...